L1
Ultramaximizer は、原音の変化を抑えて
オーディオの平均レベル (RMS)
を大きくしてくれます。ピークリミットを先読みすると同時に優れた再クオンタイズ(ビット解像度の最適化)を行います。
Lシリーズには、「IDR」というパラメーターがありますが、使い方によっては注意が必要です。これはディザリングといって、24bitで作っていたプロジェクトを最終的に16bitに落とすときなど、ビットレート変化時の音質劣化を防ぐための機能。デジタルの信号はビット変換時に微量なノイズを発生させてしまうのですが、ディザを使うことで、あえてノイズを加えて目立たなくしよう、というもの。つまり、ディザリングが必要なのはマスターの最終段に1つのみ。トラックにインサートしている場合や、Lシリーズの後に他のエフェクトを使う場合には「Dither」をOFFにして使うのがオススメです。デフォルトにONになっていますので、気を付けてみてください。ちなみにType
1よりType
2の方が強力に掛かります。音の変化に注意!これはLシリーズに限ったことではなく、ピーク・リミッター/マキシマイザーと呼ばれるエフェクトに共通して言えることですが、掛けることで音圧は上がり、迫力が増したように聞こえるようになりますが、少なからず音質は変化してしまいます。
使用方法はTHRESHOLDスライダーを下げるだけです、この量に応じて音圧が上がります、OUT
CEILINGは通常 0dbで構いません、私は -0.1db程に設定しています。
INPUT ・・・ 入力レベルを調整します
(通常は 0db
のままで結構です。
● THRESHOLD ・・・ このスライダーを上下させて音の大きさを調整します。使用方法はTHRESHOLDスライダーを下げるだけです
● OUT
CEILING ・・・ 出力レベルを設定します。
● RELEASE ・・・ ピークをリミッティングした後どの位の速さで通常レベルに戻るかを設定します。
(1.0ms~7.0msがオススメの設定値です。)
ATTEN ・・・ リミッティングの量を表示しています。
● QUANTIZE ・・・ 最終出力ファイルと同じ (Bits) に設定します。
● DITHER ・・・ (Type1
/ Type2 / None) から選択します。
・Type1 = オールラウンドに使用可能、オーディオデータの最適化を優先します。
・Type2 = 最適化よりノイズ軽減を優先します、ダイナミックレンジが非常に広く
音量レベルが小さいパートでノイズが目立つ場合に使用してください。
・None = Dither処理を行いません。
● SHAPING ・・・ (Nomal
/ Moderate / Ultra) から選択します。
・Nomal = 標準。
・Moderate = 軽いノイズシェイプを足します。
・Ultra = 強いノイズシェイプを行います、マスタリング時で使用が前提です。
使い方は至ってシンプル。「Out
Celling」で最終的な出力レベルを決めたら、「Threshold」でリミッターの掛かり具合を調整するだけ。不自然なポンピングを防ぐ「Release」や、ビット解像度の再クオンタイズ機能も用意されています。
少し古いプラグインということもあり、L3などと比べてしまうとサウンドの変化は大きいです。音を突っ込めば突っ込む程に高域が出てしまいますし(これは多くのリミッターに共通していますが…)歪むのも早いです。
最近はDAWソフトに付属のピーク・リミッターも優秀ですし、L1をマスター・チャンネルにインサートすることは少ないと言えます。ただ、その独特の歪み感がハマってくれる場合も多いので、ボーカル・チャンネルの最後にインサートして色づけ用のリミッターとして使う、というのがオススメです。個人的には音圧を稼ぐというよりもエフェクター的に音を変化させる用途で使うことが多いです。
S1とは ステレオソースを広げたり狭める事が簡単に出来るプラグインです。ステレオ感と同時に奥行き感も演出します。Gain ・・・ OutPutを見てクリップする時は減らす。Width ・・・ ステレオ感(幅)を調整する。Asymmetry ・・・ 左右のバランスを変更する。Rotation ・・・ ステレオソースの定位を決める。